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複雑な数式。もう悩まない「ネスト」を知れば世界が広がる。

初心者入門編

多くのユーザーが悩む複雑怪奇な数式は「ネスト(入れ子)」が原因

この壁を突破できるとEXCELのスキルUPが格段と上がります。「複数の条件を組み合わせたい」「計算結果をさらに加工したい」といった複雑な処理、これを可能にするのが、EXCEL関数の「ネスト(入れ子)」なのです。

ネストの概念を理解すれば、あなたのExcelスキルは格段に向上し、データの集計や分析の世界が一気に広がります。

1. 「ネスト」とは何か?

ネスト(Nesting/入れ子)とは、ある関数の引数(ひきすう)の中に、別の関数を組み込む手法のことです。

簡単に言えば、「小さな処理(内側の関数)の結果を、大きな処理(外側の関数)の材料として使う」ことです。

数式例

=IF(A1=””,””,SUM(A1*B1)

上記例のようにIF関数とSUM関数を用いて、A1セルが空白の場合は空白を返し、空白でなければA1セルの値×B1セルの値のようにエラー値や「ゼロ値」の表示を回避するテクニック等で用いられます。

しかしながら、EXCEL初心者や、やっとSUM関数を覚えたような方にはこの数式の意味すら分からず悩んでしまいます。

2. ネストが活躍する主なケース

ネストは主に以下の2つの目的で使われます。

A. 複数条件の分岐(IF関数の入れ子)

最も頻繁に使われるのが、IF関数の入れ子です。一つの条件だけでは処理しきれない、「AでなければB、BでなければC…」という多段階の条件判定を実現します。

点数 評価
90点以上
70点以上
70点未満

数式例

=IF(A1>=90, “優”, IF(A1>=70, “良”, “可”))

  • 内側 (IF(A1>=70, "良", "可")):90点未満だった場合に実行され、「70点以上か?」を判定します。

  • 外側 (IF(A1>=90, "優", ... )):「90点以上か?」を最初に判定します。

B. 結果の加工・整形

VLOOKUPやSUMなどの計算結果を、表示形式や数値としてさらに使いやすくするために別の関数で包み込みます。

例1: 検索結果の小数点以下を切り捨て

VLOOKUPで取得した単価を、INT関数で整数に切り捨てます。

このような複数条件、複雑処理を行うためには「ネスト」の知識はを避けて通れないのです。

 

3. ネストを使いこなすためのヒント

1. 処理を分解して考える

複雑な数式をいきなり作ろうとせず、処理を「ステップ1:○○を計算」「ステップ2:その結果を△△で判定」というように、小さなブロックに分解して考えましょう。

2. まず「内側の関数」から作る

ネストは内側から実行されるため、まずは最も内側にある関数を単独で作り、正しく動作することを確認してから、それを外側の関数の引数に当てはめるようにしましょう。

3. 代替関数を活用する(IFS関数)

IF関数のネストは強力ですが、あまりにも深く(多く)なると、どこがどの条件に対応しているか分からなくなり、「メンテナンス性」が極端に悪くなります。

もし、EXCEL 2019/Microsoft 365以降のバージョンをお使いであれば、IF関数の多重ネストの代わりにIFS関数を使うことを強くおすすめします。

ネストをマスターすることは、Excelで複雑なタスクを自動化し、作業効率を飛躍的に向上させるための重要なステップです。まずは簡単なIF関数のネストから試して、そのロジックに慣れていきましょう!

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この記事を書いているのは、【Excel問題解決Lab.】筆者「16時間」を「5秒処理」化。 Excelユーザー歴25年の経歴を持つ筆者が解説。過去には、事務員さんの年間約192時間の工数削減を実現。削減できた時間は、より付加価値の高い分析業務に充てられるようになり、社内の生産性向上と業務省力化に貢献。

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